導入前の課題——「可視化が、何もできていなかった」
synergeee導入前、パートナーとのやり取りや活動情報は、どのように管理されていましたか?
課題を一言でいうと、「可視化が何もできていませんでした」。スプレッドシートで全ての情報を管理してはいたものの、抜け漏れもあれば、その企業に対してどれだけアクティビティしたか——一番重要なアライアンスなのに——を経営に報告できる情報フォーマットがなかった。まず、100%正しく伝えられる状態がまったくなかったんです。
どの企業からどれくらい商談が来ているかは、なんとなく分かっていました。でも「なぜそれが来ているのか」という要因分析は、経営に伝えられていなかった。だから、実効性のある戦略設計そのものができていなかった。私が入社してからずっと、アライアンスというファンクションは小さくあり続けたのですが、「ちゃんと戦略を考えて進めよう」となったのは2026年4月からです。数字の可視化から「なぜこの数字になったのか」までは、synergeeeがあったからできるようになりました。
商談が生まれた後の情報は管理できていても、その手前が見えていなかった、ということでしょうか。
おっしゃる通りです。受注後の手数料なども煩雑に管理されていて、それを一元管理する箱が既存のSFAだと、どうしても案件管理になってくる。お客様の案件進行状況の管理であって、パートナー管理は弱かったんです。
それに、そもそもパートナー企業のうち何人が稼働してくださっているのか、というパートナー側の営業担当数も可視化ができていなかった。だから「この企業にどのくらい張っていいか」というリソース配分の判断もできていませんでした。
構想段階から「これは課題を解決できそうだ」
synergeeeを最初に知ったときの印象を教えてください。
「パートナーの可視化ができる」という話で、まず強く興味を持ちました。タイミングも良くて、ちょうどその年の4月からアライアンスに本格的に踏み込もうと話していた時期で。課題感を踏まえたときに「どうやって戦略設計しようか」という材料がない中で、商談の手前の情報が取れて、「誰がどんなコミュニケーションをしているかまで見える」ということを、まだ構想の段階で聞いたんです。
その時に「構想としてはすごく興味があります」とお伝えして、プロダクトができたタイミングで実際に提案いただいた。自社の課題を解決できそうだ、という手応えは最初からありました。
導入検討にあたって、比較されたものはありましたか?
ありますね。まず「スプレッドシートでもっと運用できるんじゃないか」という話。これはどの企業様でもよくあると思います。それから「既存のSFAで管理できないか」。あとは他社のPRMツールも情報収集しました。
スプレッドシートは、そもそも運用しきれるイメージがなく、商談前の情報もない。SFAも同じく商談前の情報がない。他社ツールは情報がリッチすぎて、費用対効果が本当にあるのか分かりにくかった。検討としては「そもそも導入するか否か」と「他と比べてどうか」の2つの観点で行いました。
決め手は3つ——商談前の情報、進化の速さ、ユーザビリティ
その中で「synergeeeだ」と思ったポイントを絞ると、どこでしたか?
一番の理由は、手前の情報がきちんと取れること。メールやChatwork、Slackなどから、全ての情報が一元的に見える。誰がどんな行動をしているか、そのコミュニケーションをウォッチできる。これが1つ目です。
2つ目は、プロダクトの改修スピードです。機能的な面と将来的な面の両方があって、最初に伺った「コミュニケーションのデータから、打ち手まで出せるようにする」という構想と、AIを使った開発の速さ。この将来的な進化の速さが面白そうだなと思いました。
あともう1個いいですか。ユーザビリティがめっちゃいいです。めっちゃ見やすい。「見たい」って思えることはすごく大事だと思っていて、僕らの会社もSaaSで、代表がユーザビリティをすごく大事にしているんです。見やすいかどうかだけでツールが買われてもおかしくない。その観点で、入って見やすくて、どこに何があるかが分かりやすい。この印象はすごくありました。
現場は即歓迎。経営会議は一発通過
社内への説明はどのようにされましたか? 反対や慎重論はありましたか?
現場と経営で分けてお話しすると、現場は「めっちゃいいじゃないですか」「なんだこれは」と、所感がすごく良かった。「見えるし、管理できるし」という話ができるので、反対はむしろありませんでした。
経営陣からは「既存のSFAでできないのか」という声はいただきました。反対ではなかったですが、よくある話だと思います。
それをどう進めていったのでしょうか。
2つあって、1つ目が大上段です。「アライアンスを経営戦略の重要施策としてきちんと据えよう」ということを、先に合意しに行く。パートナーツールが先ではなく、アライアンスが大事だということをまず合意する。これは比較的容易にできました。
その前提が整えば、「戦略設計できる土台をこれまで整えてこなかった」「コミュニケーションをすればするほど情報が蓄積されるツールがあるなら、それを使おう」という判断はしやすい。大上段を整理して、戦略設計に必要な可視化ツールとして一番synergeeeが使える、と説明して、経営会議で一発で通しました。トライアルで軽くデータを入れた状態の画面を見せられたのも、非常に伝えやすかったですね。
導入4ヶ月の成果——商談件数4倍(2026年4月時点対比)、成果2.5〜3倍で「安定」
4月に導入されて約4ヶ月。効果はいかがですか?
成果でお伝えすると、アライアンス経由の成果が、導入からの2ヶ月半〜3ヶ月で2.5倍から3倍ぐらいになっています。さらに、今までは成果が上がったり下がったりだったのですが、それが安定しています。
動いていない人が見える、稼働していない人が明確に分かるので、こちらからアプローチしやすい。注力して動いた企業が分かるので、そこにコミットすればもっとリードが取れることも分かる。それで商談の数が安定している。商談件数だけで言うと4倍ぐらいになっていて、かつ——これは未来的な話ですけど——開拓したい人ベースで動いているので、成果が短期で出ていながら、これから何をすればいいかの指針が「これを見れば分かる」状態になっている、というのが現状ですね。
いまの使い方——アクティビティ、ギャップ分析、そして「誰を動かすか」
現在は、週次・日次でどのように使っていますか?
大きく3つあります。1つ目は、メンバーがきちんとアクティビティしているかを、チャットツールのやり取りの段階から見られること。パートナーセールスは泥臭さがすごく大事で、チャットでのコミュニケーション、商談後のフォロー、電話——これが一元管理されている。ダッシュボードで「誰がどのくらい動いているか」がまず見やすいです。
2つ目は、要因分析です。アクティビティがきちんとリードや商談につながっているか、そのギャップが見えるようになった。注力企業がすごく動いているのにリードが取れていないとき、「なんでこれ取れてないんだっけ」という会話が、以前はできなかったんです。従来なら「どれだけ動いてもダメだ」と非注力に落として終わりです。いまは「なぜか」を共通言語で話せる。
3つ目は、コンタクトレベルマトリクスです。例えばA社に10人いて、1人はすごく稼働するけど残りの9人は動いていない——これはなかなか数字では可視化されません。それが「誰が」のレベルで見えるので、「この企業のこの人を動かしに行こう」というレベルで戦術・戦略が設計できるようになっています。
現場では何を指標に「次の一手」を決めているのでしょうか?
シンプルに言うと、パートナー企業の中に「チャンピオン」と呼ばれる推進者がどれだけいるか、です。10人いても全員が稼働するとは思っていなくて、弊社サービスを深く理解して売ってくれる人が、大体まず1人いる。そこから横展開して徐々に広がっていく。だからこの「1人目」を見つけることがすごく大事なんです。
以前は「なんとなくこの人動いてるかもね」「この人、名前なんていうの?」という状態でした。多分どの企業でも起きていると思います。いまは「この企業のこの人が動いてくれている」「だからこの企業は動いている」が分かる。マトリックスの右上にいる方々——知識のインストールが終わってチャンピオンになり得る人たち——を醸成していこう、という話ができるようになっています。
順番も大事で、人からではなく「企業→人」で見ます。まず企業のポテンシャルで注力を決めて、その企業の中のチャンピオンは誰か、休眠が多いなら掘り起こしの行動をしよう、と戦略を描く。逆に、どれだけやっても上がらない企業はティアの優先度を下げて、伸びている企業と入れ替える。このサイクルを何度も回すことが一番のポイントだと思っています。
「見えるからこそ、判断ができる。いまでは社長も副社長も、アライアンスに注力するほどになりました」
導入後の変化——約2ヶ月で定着、経営が自ら関与するように
運用の定着には、どれくらいかかりましたか?
私たちは比較的浸透しやすくて、2ヶ月ぐらいで皆が触り続ける状態になりました。これは全然早いと思っています。定例の中で「この情報を入れてください」「なぜやるべきか」を同じメッセージで現場に下ろし続けたことが大きかった。それと、やはりユーザビリティです。現場が見た瞬間に「なんかこれ良さそう、触ってみたい」と思える。色もボタンの配置もこだわられているなと感じます。
導入前に「SFAでできないのか」という声もあったとのことでしたが、その後、社内の意見に変化はありましたか?
社内の意見にも変化があり、可視化されて成果が出ていることに対してすごく前向きになっています。なんなら経営としては「もうリソース投資できるよね」という判断材料になっている。「アライアンスって、見えて戦略を実行したらこれだけ上がるんだ」となっているので、いまはアクティビティと戦略設計の話に、社長と副社長も深く入り込んでいる状態です。
これは「見えるからこそ判断ができる」ことと「成果が出ているから」の2つです。成果が出る順番は、可視化して、改善して、それが継続された成果になる。見えているからこそ、戦略設計に信頼性がある状態に変わったと思っています。
導入前の期待値と比べて、いかがですか?
こだわってお伝えしたいのは、「ユーザビリティがいい」ことと、「将来への期待値がちゃんと現実になっている」ことです。この3ヶ月で、私からの依頼だけでも4つほど機能開発があったと思います。つまり2週間に1つぐらいのペースで、しかも使い勝手が落ちない形で開発され続けている。これはすごく助かっています。
今後の期待と、勧めたい会社
今後、synergeeeに期待することはありますか?
「貯めたデータから打ち手を出す」という構想をされていると思うのですが、一番やりたいのは、何も考えずに「企業ごとに何をしたらいいか」が見えて、それを実行するだけの状態を作ること。蓄積された情報が多いほど精度が高くなる、という状態を一緒に作っていけたら嬉しいです。いまは本当に満足していて、その構想があるからこそ、非常に期待しています。
最後に、どんな会社にsynergeeeを勧めますか?
2つあります。1つは、アライアンスに注力すると決めている企業様。投資をしていても全てが見えているわけではないと思います。どの企業に何をしていくかを精度高く判断できるようになるので、確実にやったほうがいい。
もう1つは、これからアライアンスに注力したいけれど、社内のコンセンサスが取れていない企業様。「何が見えるようになるか」を実際に見せられるので、社内合意を取るための一歩目になります。弊社も最初は社内のコンセンサスを取るところから始まって、いまは注力を決めて取り組む側に変わってきました。どちらにも活用できると思います。
島田 旬 様
株式会社リーディングマーク 執行役員 / 組織開発カンパニーCEO
2018年、株式会社リクルートに新卒入社。集客促進領域において、地方中小企業から国内大手法人企業の担当や新規事業の立ち上げ営業まで幅広く担当。担当企業の集客戦略の立案に従事。複業で2年間Webサイト制作代行企業のサイト制作、営業、採用まで幅広い業務を経験。2023年にリーディングマークに入社し、新規事業部の立ち上げを経験。その後、副事業責任者、フィールドセールス部の部長を経験したのち、2025年11月より執行役員に就任。(インタビュー実施:2026年8月)